コラム

「きものコンサルタント」ってコンサルタント?

コンサルタントという言葉の氾濫が進んでいます。コンサルタントの元々の意味は「専門知識を活用して行動支援する職業」ということですが、ビジネス以外の方面にも普及してしまって、少々違和感を感じることがあります。ここでは「きものコンサルタント」を例に、コンサルタントという言葉について考えてみようと思います。
ポイント
  • コンサルタントという用語はビジネス以外でも一般化した
  • アドバイザーとコンサルタントの境目が見えづらい
  • 真のコンサルタントは「アドバイザー」と間違われないようにご注意を

ビジネス以外に進出する「コンサルタント」という職業

最近では様々な分野でコンサルタントという言葉が利用されるようになってきました。ITコンサルタント、建設コンサルタントなどのビジネスに関するものが中心ですが、きものコンサルタント、話し方コンサルタントなどのビジネスとはあまり関係ない分野にまで裾野が広がってきています。

ビジネスに関係するかしないか?

コンサルタントの原意は、こちらの記事でも紹介していますが、「特定領域の専門性を持ち、相手に助言をする人」という意味でした。なので、原意に従って考えれば、どのような分野でもコンサルタントという職業は成立します

しかし、一般的にコンサルタントとしてイメージするのは、専門性の範囲がビジネスや仕事に関係するものではないでしょうか?

例えば、ピシッとスーツで決めたビジネスマンと名刺交換をして、その相手が差し出した名刺に「コンサルタント」と書かれていたとします。そこで「どんな分野がお強いですか?」と尋ねたとき「きものです。」と答えられたら違和感があります。なので、コンサルティングの領域がビジネスかどうかが一つの大きな境目として捉えるべきでしょう。

アドバイザーと語句変換できるか?


コンサルタントはこちらの記事でも書いておりますように助言や批評家ではありません。なので、もしアドバイザーと言葉を変換できる職業であれば、コンサルタントではないと判断すべきでしょう。もし「きものコンサルタント」が「きものアドバイザー」と変換できる職業であれば、これは真の意味でコンサルタントではありません。

まとめ

「コンサルタント」という呼称は語感の響きがいいので、様々な職業に利用されます。しかし、コンサルタントという言葉が独り歩きして、コンサルティングとは違う業務を行っている場合も多々あります。誤解をなくすためにも、上記の2つのポイントを覚えておくといいでしょう。

ビジネスと関係するか、アドバイザーと変換できるか、迷ったら確かめる
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コンサル白書
現役の経営コンサルタント(中小企業診断士)として2010年に独立しました。診断士試験は、独学でE判定から1週間で合格しました。
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