はじめに
中小企業診断士の試験を学習しようと思い立ったものの、どのくらいのボリュームの学習量が必要なのか?ライフスタイルとの兼ね合いで気になるところです。ここでは、統計上どのくらいの勉強時間が必要なのかを踏まえたうえで、実際にどのくらい勉強時間が必要になるのか紹介していきます。
統計上は平均1300時間
中小企業診断士の資格取得に必要な平均勉強時間は、厚生労働省の統計によると1300時間だそうです。他の資格と比較した勉強時間のグラフを以下に示します。
ばらつきを考慮する
統計を扱う際には、ばらつきを考慮しないといけません。日本人の平均貯蓄額が1739万円といわれるように、この平均時間は実際に勉強しようとしているあなたの勉強時間とは何の因果関係もないのです。(筆者の学習時間は200時間くらいでした。)例えば、高校から大学を目指す場合、法科大学院から弁護士を目指す場合など、ある程度受講者のバックボーンが似ている場合は、平均値は意味を成しますが、中小企業診断士の場合、銀行勤務の方もいれば、SEの方もいれば、営業の方もいますし、年齢も20代から70代までバラバラなわけです。なので1300時間という数値は意識しなくていいでしょう。
合格に必要な勉強時間は?
合格に必要な勉強時間は、100時間で済む方もいますし、場合によっては3000時間くらい必要な方もいます。「それではわからないよ!」という思うかもしれませんが、まさにその通りです。むしろ、このくらいの学習時間で合格しますという宣伝には注意したほうがいいでしょう。ただ、どうしても勉強時間を推定したいということであれば、「財務・会計」か「経済学・経営政策」の学習にかかった時間から算出することをお勧めします。この両者は理論系の教科で、知識に加え、理論もマスターしないといけません。少なくとも他の教科よりは時間がかかります。なので、この教科をマスターするのにかかった時間の7倍あれば、合格に必要な勉強時間の予測ができます。
まとめ
合格に必要な勉強時間は人それぞれです。バックボーンの違い、向き・不向きの問題があり、一概に適当な値を示すことはできません。これは、専門学校を選ぶときにも当てはまります。カリキュラムでは、一次試験では7教科、二次試験では4教科をバランスよく配置していますが、実際は個人の得意・不得意によって勉強時間を変えたほうがいいでしょう。学校に行くのも、独学にするのも自己責任です。限られた時間を有効に使うために、必要な勉強時間は自分で推測するのがいいと筆者は考えています。