SEは激務か?(虚構と真実)

はじめに

SEが激務という噂はよく聞きます。実際、割と的を得ているとも筆者は思います。一方で、SEは激務という言葉が独り歩きし、魅力がない業務だと考えてしまう方も多いと思います。ここでは「SEは激務か?」という疑問に対して、大学病院の医師の先生から心配されるほど働いている立場でお話していきます。

事務職よりは忙しい。営業職とは変わらない。

SEにも技術によって種類があり、レベルも上級から初級まであります。なので、全てが激務、全てが激務ではないとはまとめることはナンセンスです。なので、ざっくりとした傾向で申し上げるとすれば、事務管理系の職務よりは忙しく、営業職とはさほど変わりません。尚、比較対象の営業職は真面目に働いている方と仮定します。仕事の難易度は、それぞれ違いますので、比較しづらいのですが、営業職は相手との相性によって決まるところが多くどうしようもないところがある一方、SEは努力すれば乗り越えられることが多いのでそういった側面では営業職よりも楽です。

定時帰宅は関係ない

大企業を中心にNO残業が奨励されています。しかし、SEの場合、帰っても仕事ができてしまいます。会社にパソコンを置いて帰っても、あのロジックをどのように組めばいいのだろうと考えながら、書店によったり、インターネットで調べたり、向上心があればします。また、会社ではなかなか外出を認められません。現実的に家で誰にも邪魔されないほうが能率もあがったりもします。結局、タイムカードにはスタンプされない業務時間外の活動があるわけです。定時帰宅の効果が薄い職種というのは間違いありません。

「あの人」になると激務

ITは会社ではなく個人にスキルが紐づきます。フリーランスとしての働き方が盛んであることも、この事に起因しています。「あの人」がいないとプロジェクトが進まないというケースは結構頻繁に起こります。それで「あの人」になってしまったとき、激務が始まるというわけです。

締切前は激務

有能なプロジェクトマネージャーに守られていたり、理解あるお客様であれば、締切前が激務になることはありません。しかし、そのようなケースはほとんどありません。SEはプロジェクト全体のほぼ最終工程を担当します。上流工程の担当者にSEの下積み経験があればいいのですが、ITを構築したことのないような人間が、思いついたかのごとく、ホレっとどうしようもない仕様変更をよこすこともあります。上流工程のしわ寄せが押し寄せる締切前はとんでもなく大変です。この期間はやはり激務です。

過去のノウハウを共有できなければ激務

常に初陣のような環境ではなく、過去のプログラムの蓄積を活用できる環境や、開発言語を自由に選べる環境では仕事量が大幅に減ります。しかし、個人レベルでそのようなことができたとしても、チームで取り組むことにはそのようなことは意識が共有できなければ難しいです。過去の資産を共有できなければ、SEの仕事量は減ることもありません。自分を追い詰めるだけの会社に、苦労したノウハウを提供することなんか嫌だと思うわけです。このような組織は、ずっと成長のチャンスを逃し続け、ノウハウは会社にたまりません。すると益々、技術を持っている人間に仕事が集中することになります。

SEの激務の理由はマネジメントがないこと

ここまでSEが激務になる理由を書いて参りましたが、これらは職種依存ではなく、マネジメントの弱さに起因しています。SEが激務というのは日本のような一部の地域の問題です。しかも、この原因をつくっているのはSEの職務内容ではなく周囲の環境です。世界に目を向けますと、GoogleにしてもFacebookにしても、巨万の富を得られる可能性を秘めた職業がSEです。SEは日本と海外では段違いに評価が違います。SEでご飯を食べていけるくらいの技術力があれば、海外移住ができる可能性も出てきます。SEを大切にしている会社に就職できれば、激務という状態から切り離されます。

まとめ

SEは周囲の環境に恵まれていない場合に激務であり、日本ではその傾向が強く、SEが激務というレッテルを貼られているのだと思います。世界視野で考えますと、こんなにもどこでも働けるおいしい職業はありません。SEを悲観的に思わずにぜひ誰にも負けない圧倒的な実力を目指して頂ければと思います。

激務はパラダイスへの切符