中小企業診断士の一次試験に合格した後、中小企業診断士の資格を得るためには二次試験に合格するか登録養成課程に進む必要があります。しかし、二次試験は合格率が低く、2回落ちると一次試験からやり直しです。一方、登録養成課程も高額な受講料がかかり、取得までに6か月~2年という期間がかかります。気持ちよく前進するために、両者のメリット・デメリットを整理しました。
ポイント
- 時間をかけるか、お金をかけるか
- 時間は戻らない、お金は稼げる
- プロセスに優劣はない
二次試験と登録養成課程の違い
以下に、二次試験と養成課程の違いを各ポイントごとにまとめました。
二次試験 | 養成課程 | |
---|---|---|
費用 | 17,900円(受験料) | 200~300万円(受講料) |
受験回数 | 年1回(2回の失敗で一次試験から) | 年2回以上(複数校受験可能) |
合格可能性 | 20%(相対評価) | 30~100%(入学倍率1~3倍・入学後はほぼ100%) |
取得までかかる期間 | 半年 | 半年~2年(養成機関による) |
仕事との両立 | 可能 | 全日制は不可能 |
ノウハウ | 机上の理論 | 実践論(実習時間が長い) |
費用
二次試験
- 学習用テキスト代+受験料で安い(自信のある方にお勧め)
- 予備校生の場合、複数年受講をすると追加料金が発生する(TAC上級本科生¥26万)
登録養成課程
- 受講料は200~300万(授業関係経費諸々を含む)
- 休職・退職の場合、社会保険料(年金+健康保険)がかかる
- 遠方からの場合、住居費用がかかる
- 機会損失(本来見込める収入を受け取れないこと)がある
受験回数・合格可能性
二次試験
- 年1回・合格率は20%
- 2回不合格になると一次試験から再受験が必要
- 二次試験に二回不合格後の一次試験は通りやすい
登録養成課程
- 年2回程度募集・競争倍率は学校による
- 入学後はカリキュラム通りにのれば合格できる
- 著しく能力が低いと判断される者は途中離脱あり
取得期間
二次試験
- 早い人で3カ月くらいで突破できる
- コツがわからないと何年かかっても突破できない
登録養成課程
- 全日制で半年
- 土日開講で2年
仕事との両立
二次試験
- 仕事の程度次第だが、一般的には両立できる
- 時間の確保ができなければ合格は難しい
登録養成課程
- 土日開講の場合、両立は可能だが会社の協力が必要
- 平日開講の場合、休職か退職が必要
ノウハウ
二次試験
- 二次試験は机上の理論でスキルの一部しか身に付かない
- 実務補習はごく短期、吸収力がなければ難しい
登録養成課程
- 現場のコンサルタントから直接伝授
- 結果を出さなければ卒業できないので必死に覚える
まとめ
二次試験と養成課程の大きな違いは、中小企業診断士を目指す本気度を試験答案で示すか、資金で示すかの違いです。そこに優劣はないので、あまり気にしないで納得できる選択をすることが重要です。ただ一つ、大きな違いがあるのは、養成課程は二次試験よりも実務に近いという点です。もしコンサルティングの経験がないのであれば考慮にいれたいポイントです。
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