はじめに
「もしドラ」ブームが起こり、ドラッカーという名前を初めて聞いた方もいらっしゃるかもしれません。あるいは、それ以前から経営やコンサルタントにご関心があり、常識だと思っていらっしゃる方もしれません。いずれにしても、コンサルタントなら知っておくべき人物の一人ということは変わりありません。ここでは、ピーター・F・ドラッカー氏(Peter Ferdinand Drucker)について紹介していきます。
経営コンサルタントの創始者
ドラッカー氏は、経営学の父として知られています。そして、経営コンサルタントの創始者とも言われています。元々、金融業界に勤め、処女作「『経済人』の終わり」(The End of Economic Man)を刊行したところ、これが話題を呼び、ゼネラルモーターズのマネジメントの分析の仕事の依頼を受けたことが、経営コンサルティングの先駆けとなりました。現在、コンサルティング業界が繁栄している背景には、偉大な先人の恩恵があることを忘れてはなりません。ただ、ドラッカー氏ご本人は、経営学者という呼称は好きではなく、人間観察者を自称していました。
ドラッガー氏の著書と関連書籍
経営に携わる者において、ドラッカー氏の教えはどれも重みがあり、ずっしりと印象に残ります。ぜひ、一冊時間をかけて、ドラッカー氏の書籍を読んでみてください。平易な訳書もたくさん出版されています。最初から、分厚いドラッカー氏の著書を読むことに抵抗感があるようでしたら、そちらからスタートしてもいいと思います。
ドラッガー氏の教え
ドラッカー氏の関連書籍を読み進めると、数ある教えの中で、一番重要なものは一体何なのか、疑問を持つことになると思います。おそらくこれは、読者ご自身で決めることだと思います。ただ、それでは少しもやっとしてしまいますので、コンサル白書が厳選したドラッカー氏の要となる2つの教えを以下に記載します。
- 会社の目的は、顧客創造である。(利益追求ではない。)
- 会社は、マーケティングとイノベーションである。
どう利用するか?
ドラッカー氏を称賛する方々は、世の中に非常に多くおります。ただ、教えの全てを正しいと信じ切って、コンサルティングを行うことは危険です。コンサルティングの基本は事実に基づく提案です。それに勝るものはありません。ドラッカー氏が導き出した教えが、現実社会で活きるのか、よく考えながらコンサルティングを行うことがコンサルタントには必要です。
まとめ
ドラッカー氏は日本好きとしても知られています。東洋でも西洋でもない独特の文化性、アメリカとアジアの連結を担う地理的ポジション等に言及されていました。今何が必要なのか、判断に困ったとき、ドラッカー氏の教えが助けてくれることは大いにあるでしょう。