はじめに
理系ご出身でしたら、世の中には「遅れ系」と呼ばれる現象がありますことご存じかもしれません。一次遅れ系、二次遅れ系、微分方程式などと呼ばれています。この概念は、実はプロジェクトマネジメントの中でも重要になってきます。ここでは、プロジェクトマネジメントにおける遅れ系についてお話します。
1日の遅れが2、3日の遅れに膨らむ
ある作業が1日遅れたとき、全体的に2、3日、あるいはそれ以上の遅れになってしまったという経験はありますでしょうか?1日の遅れが1日以上の遅れになってしまうのが遅れ系です。でも、なぜ1日以上の遅れになってしまうのでしょうか?
仕事は連携している
遅れ系が発生するのは、仕事が連携によって出来上がるからです。これは、プロジェクトに関係しているメンバーの都合ばかりとは限りません。1日の作業のズレによって発生するスケジュールの食い違いによって、遅れた作業の後工程が1日以上遅れることがあります。具体例で遅れ系について考えてみましょう。
遅れ系の具体例
例えば、Aさん→Bさんという作業スケジュールを立てていたとします。Aさんは火曜日、Bさんは水曜日に作業を行う予定だったとします。また、Bさんは、子供の運動会に参加するため、木曜日が有休休暇を取得していたとします。このとき、Aさんの作業に必要な材料の調達が間に合わず、Aさんの作業が水曜日にずれた時、Bさんの作業は金曜日になります。よって、作業の遅れが2日間に延びたことになります。
遅れ系を知っていると幸福度が変わる
遅れ系を知っている場合と知らない場合で、幸福度は変わります。勿論、知っている場合の方が幸せです。特に上流工程の方や、リーダーがこの遅れ系を知っているか知らないかで運命が変わります。遅れ系を知らない上司のもとで働いている場合、覚悟してください。
まとめ
遅れ系を知っているか知らないかで、予期せぬ事態が発生した時の対処方法が変わります。プロジェクトは生き物です。遅れ系を意識した組織作りが、プロジェクト成功の一つのポイントです。