はじめに
企業の数だけ組織の数があります。そして、それらは共通点があり、主要なものには名前がついています。ここでは経営における組織の種類についてどのようなものがあるかについて整理したいと思います。
公式組織と非公式組織
公式組織は会社で定められた組織です。一方、非公式組織は自分たちで勝手につくった組織です。公式組織には、会社のホームページに描かれるような組織図に示された組織のほか委員会などがあります。非公式組織には、会社のサークルやタバコ部屋のネットワーク、仲の良いお友達の集合、同期会、研究会などがあります。経営コンサルタントとして知っておくべきことは非公式組織の重要性です。公式組織に歪みがあり、非公式組織がその歪みを吸収していきます。強靭な経営にはこの非公式組織が重要になってきます。
公式組織
静態的組織
静態的組織とは、一定の環境下で効率よく仕事をすることを前提とした組織です。この組織が成長すると官僚制組織になっていきます。自分たちの持ち回りをそれぞれが効率化することで全体が効率的になる仕組みです。Thrust SSCというとても速い車がありますが、イメージはこれです。
つまり、この先どうなるかがわかっている状況で、突っ走るのには向いている組織形態です。静態的組織には以下のような種類があります。
権限がトップに集中する組織
- ライン組織
- ライン・スタッフ組織
- 職能的組織
権限を分散させた組織
- 事業部型組織(カンパニー制)
動態的組織
動態的組織とは、環境に合わせて形を変容することを前提とした組織です。静態的組織よりも経営環境の変化に強い一方、従業員に万能性を求めることになります。良質な人材が集まればうまく機能しますが、そうでなければ烏合の衆で終わる危険性もあります。Mars Pathfinderという月を探索するロボットがありますが、イメージはこれです。
つまり、この先どうなるかがわかっていない状況で、進むべき道を模索する際には向いている組織形態です。動態的組織には以下のような種類があります。
組織全体に関係する組織
- プロジェクト組織
- マトリックス組織
- バーチャルコーポレーション
特別なミッションを持った組織
- 社内ベンチャー
- 小集団活動
非公式組織
非公式組織につきましては、先にも書きました通りとても重要な組織です。ただ、こちらに関しては、経営者やコンサルタントが口をだしたら、公式化してしまいますので、なるべく非公式組織が生まれやすい環境を整える取り組みがあるとよいです。注意しなければならないことは、業務時間外をなるべく利用してもらうことです。給料が発生している時間帯はなるべく非公式な活動はしないようにしなければ、歯止めがかからなくなります。
まとめ
企業経営における組織には様々な形があります。ここでお話させて頂きました組織は主要なものです。非公式組織がうまれやすい状況か、外部・内部環境にあっているかなどを考える際の参考にして頂ければと思います。