経営管理の4つの原則と注意事項

経営管理には4つの原則があります。しかし、これらは古典的でもあります。中小企業診断士を始めとする経営関係の試験では覚える必要がありますが、ビジネスの現場では当てはまらないこともあります。ここでは、経営管理の4つの原則とその注意事項についてお話します。
ポイント
  • 教科書的には4つの原則
  • 現場では杓子定規で当てはめない
  • 管理を簡略化するのがカギ

4つの原則

経営管理の4つの原則は以下のとおりです。

  • 専門化の原則
  • 権限・責任一致の原則
  • 統制範囲の原則
  • 命令統一性の原則

専門化の原則

専門化の原則とは、仕事を分業し、各々が特定の仕事に専念すると効率が上がるという原則です。

確かに組織の人数が多い場合や、手作業で大量の労働をする際には当てはまる場合もあります。

しかし、今はITやAI、RPAを使って省力化を図る時代です。少人数で多様な要望に応えていくスタイルのほうが重視されています。

例えば、あなたが中小企業の経営者だとします。年収300万円の経理担当者と年収400万の営業担当者の2名を採用するのと、年収500万円でfreeeを操れる営業担当者を1人採用するのとどちらが望ましいでしょうか?専門化の原則は崩れつつあります

権限・責任一致の原則

権限・責任一致の原則とは、権限の大きさは、責任の大きさと一致しているとする原則です。

これは、実践でも割と当てはまる原則です。ただし、若手にダイナミックなチャレンジをさせたい場合など、戦略的に権限を委譲して、責任は経営者が持つといった場合もあります。原則はあくまで原則です。

統制範囲の原則

統制範囲の原則とは、管理者が担当者を管理するのには限界があるという原則です。

人間には時間と能力の限界があり、こちらも割と当てはまります。単純労働で30人、知的労働で8人くらいが限界と言われています。世の中にはプレイングマネージャーという担当者を兼務する管理者がいるわけですが、その場合は更に統制範囲は狭まります。

命令統一性の原則

命令統一性の原則とは、上司から部下の指令のルートは1つに統一するという原則です。

ただ、この原則は、時代錯誤になってきているかもしれません。命令系統を作らず、ビジョンを共有して自己判断を重んじたり、組織をプロジェクト化やマトリックス化して複数の命令系統をつくり、アセスメントをとる場合もあるからです。

実践では手間を省く仕組みをつくること

経営管理は基本的にはお金になりません。そのため、できるだけ経営管理の手間を省く仕組みを構築するほうが現実的です。経営の見える化は一つのテクニックです。経営が見えれば、セルフコントロールが効きます。ビジネス上の経営管理は試験で利用する教科書のもう少し先を行っています。

まとめ

経営管理の4つの原則は、基本的な原則であるものの、ビジネスの現場では定式的に当てはめないほうが賢明です。経営管理の基本はできる限り手間を抜くことです。

経営管理の原則は現場で整合性を考える。