限界利益とは?

はじめに

限界利益は「売上高ー費用=利益」という式を変形すれば、簡単に理解することができます。ここでは、限界利益についてお話します。

「売上による効果」と「そうでないもの」

限界利益を考えるために、まず「売上高ー費用=利益」という採算性の大原則の式を、「売上による効果」と「そうでないもの」という見方に基づいて分類します。費用は、売上に応じて変化する変動費と売上に関係ない固定費に分類できますので、先ほどの式は、以下のように展開できます。

売上高ー費用=利益

売上高ー(変動費+固定費)=利益

ここで「売上による効果」を左辺に、「そうでないもの」を右辺に集めてみます。

売上高ー変動費=利益+固定費

で、「売上高ー変動費」という部分を、限界利益と名づけたわけです。

限界利益という言葉に慣れよう

限界利益という言葉、意味がわかりません。筆者自身、最初誤解をしていたのですが、限界利益の限界は「limited」ではなく「marginal」だったことに気づき、誤解が解けました。ここでいう「marginal」というのは、日本語訳するのは少し難しいのですが、1個あたりとかそういった意味に近いです。つまり、限界利益というのは、売上から費用を引くというどんぶり勘定をせずに、売上から売上をあげるためにかかった費用をあらかじめ引いておいて、いろいろな計算の役に立てようとする便宜上の利益のことです。

限界利益を具体例で考えよう。

あなたが超高級パン屋さんだったとします。1個10万円のパンを売っています。そして、パン1個作るためには3万円かかります。では、お店の家賃が40万円だったとき、何個パンを売れば黒字になるでしょうか?


この問題を解くために、「売上高ー変動費=利益+固定費」という式を利用してみましょう。パンがx個売れる時に黒字になる(利益が0より大きくなる)という状況を数式にします。


売上高ー変動費=利益+固定費

10x-3x > 0 + 40

x>5.714…


よって、パンが6個以上売れれば、黒字になります。


計算を通じて勘付いたかもしれませんが、パンの総売上高から、パンの総費用を引かなくても、パン1個あたりの利益をあらかじめ求めてから、家賃と比較したほうが、何かと便利な気がします。そこで、左辺を変形してみます。


10x-3x = (10-3)x = 7x


この式から、パン1個あたり7万円の利益が出ることがわかります。この時の、7こそがmarginal(限界)で、marginalを基に算出される便宜上の利益7xが限界利益というわけです。

限界利益が固定費を超えたら利益になる。

限界利益が固定費を超えると利益が出ます。先程の例ですと、パンの販売による儲けが家賃を超えたら黒字になるということです。ここまでの説明をご覧頂ければ、当たり前の理屈だと思えると思います。ただ、ここは財務分析の中でよく出てきますので、忘れないようにしましょう。

まとめ

限界利益で押さえておくべきポイントは、「限界利益=売上高ー変動費」ということと、「限界利益>固定費で黒字になる」という点です。もしわからなくても中小企業診断士として財務分析をやるようになれば、自然と身についてきます。理屈は簡単ですので、あまり気負わずに知識にしましょう。

限界利益は黒字判断の指標。