はじめに
起業・会社設立に関する相談は中小企業診断士の担当領域のひとつです。しかし、どうしても越えることのできない重大な落とし穴があります。ここではその落とし穴についてお話します。
法人登記の代理申請ができない
会社創業に携わる中小企業診断士の業務の中で、どうしても法律によってできない業務があります。それは
法人登記の代理申請です。会社を興す場合、各種申請書を届けないといけないのですが、この業務は、自分で行うか、司法書士に代理で行ってもらわなければなりません。(司法書士法第七十三条)
珍妙な役割分担
中小企業の多くは外部の専門家の力を借りる必要があるのにも関わらず、税金のことは税理士、司法機関に提出する書類は司法書士などの珍妙な役割分担によって、多くの専門家に依頼をしなければなりません。依頼主からすれば、ワンストップで解決できる方が大助かりなはずですが、実際は税理士、司法書士共にハードルが高い試験ですので、なかなか個人でのダブルライセンスの取得は難しく、複数名の支援が必要になってしまうのが現状です。
中小企業診断士の役割
中小企業診断士は、事業計画・マーケティング等の経営コンサルティングが主な仕事です。しかし、中小企業診断士が税理士や司法書士などの専門家と会社の間に入って橋渡しをするケースもあります。そのため、税務についても書類作成についてもある程度必要なことは理解しておかなければなりません。
まとめ
会社設立において、中小企業診断士は法律の定めによって申請などの実務を行うことができません。しかし、事業計画等の経営コンサルティングおよび、他の専門家を束ねる役目を担うことができます。
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